― 職員室 →
……お兄ちゃんのも、駄目?
[お互い落ち着けば、単独行動のお小言を貰ったなら。
心細かったのもあり、しょぼんと神妙に聞いたことと思う。
もっとも、もう大丈夫、とひとりですったか駆け出そうとすれば、鳥頭っぷりにまた怒られたかもしれないが、人らしきものとも出会えたことだし、点けて回るのは最後までやりたかった。
ひとりが駄目なら、一緒に来てくれる?と尋ね。
そうして、携帯がすっかりおかしいのを確認しあいながら、部屋を出た]
……あれっ。先生、いるのかな……?
[△マークが、暗い廊下を煌々と照らし、数字が上っていく。
それを、少しほっとした声音で呟き、ぱちん、と上り階段と廊下の電気を点けてから、テッドと手分けして各教室のスイッチを押して回った。
もっとも、理科室と美術室は、何かの入ったガラス瓶や肖像画が怖くて、背中にぺたっと隠れながら、一緒に回らせてもらった]
(95) 2010/08/02(Mon) 11時半頃