でも、ちゃんと俺自体も、変わった味試してみたいって思ってるからね。
[穏やかな声音は、唇の端に刻んだ淡い笑みの残滓で]
料理もだけど、何が美味しいかなんて、そうしないとわからない。
人だって、ちゃんと知り合って話してみないと、わからないし。
[そうするのは、紛れもない自分の意思だと。
はっきりした見た目や言動の奥から、
こちらをそっと覗いているような気がする可愛い女の子に
本当に謝罪の気持ちだけだと誤解されぬよう、説明して]
酢だまり氷は……なんか戦時中みたいで面白そう。
もし食べ切れなくても、半分までいったら俺に任せて。
[肩が触れ合ったまま、視線を交わさずに語られる未来。
僅かに弾んだ声音でとても楽しそうに話すのは、
今、脳裏に浮かんだ想像の絵の中で、
手を繋いで花火を一緒に見ている相手が、ミルフィだから]
(92) occam 2013/04/28(Sun) 00時頃