― 紅京を離れる前 ―
――、ねえレティーシャ。もし、戻るのなら今のうちよ。
アタシの転移《トランジット》なんて、中継ミスしちゃうかもしれないくらい不安定なんだから。
[オスカーが話しかけた>>86その後から、声を向けた。
自分の術が未熟なのを棚に上げ、手を腰に当てている。]
[そして、《 勇の炎 - ブレイブ・レイズ - 》に導かれし勇者が気合を入れた>>69―
その出鼻をさくっと挫いた後の問い>>88にふと振り返って。]
フィリップ、ねえ…そんな名前の弟はいるわよ。
今はどっかの”アイドル”に眼を託して消えちゃったっぽいけど?
[オスカーの片目を指差して、くすりと笑う。
どこでどんな邂逅があって、そうなったのかなんてわからない。
けれど、オスカーに眼を遺して消えたのが弟の選択だったのなら―、受け入れてあげるだけだから。
しかし―オスカーの記憶の黒いスーツ姿の背にあった翼―悪魔のそれと、
自分の翼―天使のそれが似ていたと言われたら、きっとぷい、としたのだろう。**]
(91) 2012/02/15(Wed) 15時半頃