[メアリーの命を奪えなかった事で、叱責を受けるだろうか。
彼は言った。>>62
”失敗したらどうなるか、結末は昨日見たはずだ。”
つまり、セシルのように命を奪われる事になる、と言ってるのだろう]
……ふん。
[どうでもよかった。ソファーに座ったまま足を組み、両腕を背もたれに乗せながら天井を仰ぐ。
もうとっくに失う物なんてないのに。自分の命すらも惜しくない。
今さら”死にたくなければ”なんて脅しは無意味だ。今は生きながらえているから、活動源として彼の命を狙ってるまでの事。
そんな事、とっくに伝わってると思ったのに。
失敗したらどうなるか、なんて脅しで縛り付けようとする。なんだ、…結構可愛い所があるんじゃないか。
それに気づくと、喉奥をクツクツと鳴らして密かに笑う]
何だかんだで、…ククッ、王子様なんだな。
[背もたれから上体を起こし、前のめりになってひとしきり笑う。
そこへようやく客室の扉が開いて彼が現れた。
そちらに目を向け笑いを収めると、これまでの回想を追うようにしながら”仕事”の報告を始める。**]
(90) 2011/11/23(Wed) 20時頃