人狼議事

215 【誰歓】エンドローグ


【人】 記者 イアン

[ふわり、と手の平から注射器の感覚がなくなって。
自分の心の支えだったものが、あっさりと奪われたことを知った]

……っ。

[未練たっぷりに、瑞希の手に収まった注射器を目で追う。そんな卑しい自分が嫌になる。情けない。こんなんだから、俺はまた]

(あー。この感覚。久しぶりだな)

[野球をやっている時はあんなに自分を囃したてて、持ち上げていた人々が。自分がやさぐれていくにつれ。段々と離れていき。軽蔑した目を向けるようになり。やがて見放される。
今度もまた、その繰り返しだ。
自分は期待を裏切った。だから、また]

……え。

[しかし次に訪れたのは。
非難の言葉ではなく。糾弾の罵りでもなく。
優しい、手のぬくもりだった]

(90) 2015/02/04(Wed) 02時半頃

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