人狼議事

276 ─五月、薔薇の木の下で。


【人】 記者 イアン

[染み付いたものが、手を動かす。
私服に着替えて、髪が整えられて。
けれど泣いた名残、消えない傷。戻りきらない姿。
部屋に置かれた小さい鏡には
「僕」でも「俺」でもない誰かが見える。
そして、魚でもない。]

[ヴェルツを薔薇だと想う一方
何も語らず咲き誇るそれを、嫌っていた矛盾。
彼から漂う香りだけは花のものでも愛しかった理由。
やはり、あの男も薔薇などでは無かった。
たった一人の人間がそこにいた。

ヴェルツという名の薔薇は存在しない。]

(88) clade 2018/05/25(Fri) 11時半頃

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