さてね。
あたしゃ面倒に巻き込まれるのは御免だったから、自分の住処でじっとしてたんでね。
[村を滅ぼす気はないが、さりとてそれを為す者と敵対する気概があるでもない。
真相を探ろうとするだけの関心はあるが、それを知った先どうするかは、自分でもわからず。
溜息つく相手に、掛ける言葉は見付からない]
あたしらがやったんじゃないと言った所で、結界が解かれるでもないだろうし。
――本当に、困ったもんだよ。
[周囲を見回せば、下級の妖の襲撃は、一時落ち着いた様子。
それは退魔師の意識がこちらへ向けられる可能性が増したということでもあるか]
ま、なんかあったら呼んどくれ。
気が向きゃ助けに来るからさ。
[しかし、人喰いはそうでない相手と徒党を組めるか、未だ判断はつかず。
その言葉だけ残し、その場を離れる心算だった**]
(86) 2015/02/09(Mon) 02時頃