[さて、かつて活動家としても名を馳せた、偉大な文豪の名前を例として出され、そして要望を貰えば]
思想家として後世に名を残したいと言うほどの野心は無いが、ね。
「同志」と言った舌の根も乾かぬうちで申し訳ないが……
僕個人はね、革命が成功しようがすまいが、実のところ、どうでもいい。
……ただ。
[据わった目線と底意地の悪そうな笑み。
果たしてシメオンがそれをどう解釈するかは解らないが。]
……君らの行動が大衆の心を打つものであればあるほど、僕の次の本はいい商売になる。そうするために力を貸せというならば、喜んで力になろうじゃないか。
[シメオンの目から視線を動かすこと無く]
目的はさておき、僕らの利害は一致している。……どう思うかな、“同志”。
一致しているのならば、互いに同じ血を身体に流すのも悪くない。
……歓迎のワインを頂けるならば、喜んで。
(84) 2014/09/03(Wed) 22時半頃