―お祭り―
[スイカを食べ終えて、ぞろぞろと居酒屋を後にする。
ずらりと並ぶ夜店に目を輝かせた]
うわー!あのねー、私ねー、綿菓子とたこ焼き食べたいー。
金魚すくいはねー、一匹も取れたことないのー。
あー、お面屋さんもあるー。懐かしいー。
[両手に食べ物を持って、きゃっきゃと夜店を回る。
外に出て、少しもわっとした湿気に顔をしかめたけれど、日中ほど暑くはなく、夜風が頬を撫でていく。
夢の中は、楽しくて、幸せだった。あの頃の思い出はかけがえのないものだ。
でも、今こうしているのだって、楽しくて、幸せで。きっと大事な思い出になるのだろう]
ふふー。楽しいねー?
あの頃は楽しかったけどー、やっぱり今だってー、そう捨てたもんじゃないよねー?
[ご機嫌でそんなことを言って。
そうして、持っていた食べ物をベネットに奪われてしまったかもしれない]
(82) takicchi 2011/09/03(Sat) 16時半頃