― 中庭・青薔薇から少し離れた場所 ―
>>78
[再び気を失って、それから目覚める。
だけど、眸の色は戻らない。一瞬変わりはなさそうだけど、ブルーが混じった色は、彼であって、彼でなく…。
記憶や仕草は彼なのだけど、いや、彼自身なことは間違いないのだけど…。
そして、そこにいる人物に、また縋るような視線を向ける。]
フィル…先輩。――………夢を……視た。
[そう告げて、また手を伸ばす。
夢の内容は、昔、さっきの場所で、いわゆる同室者、ヘクターのお気に入りになった時の再生であり、また続けて視たのは、サイラスもそれに混じって、いいように、でも本当に可愛がられた記憶であり……
そう、とても話せるものではなくて、
内容を聞かれても、眉を寄せて、何か苦しそうに息を吐くだけ。]
――……部屋で、休みたい……。
[フィリップにはそう願うだろう。
洗濯物もどうにかしないといけないのだけど、後できっとするから…と呟いて。]
(81) 2010/09/04(Sat) 06時半頃