[甘い声、咄嗟に覆う口元>>79何か薬でもやってるのだろうか。優等生が。
そんなことを考えながら何事もなかったように彼に接する。
その態度自体が不自然なのだと、目の前の彼は気づいたか、どうか。
求めるは非日常。弱弱しい様子が色だと知れば彼単体への興味を薄れさせる。
唯、どうしてそうなったのか、という1点に関しては興味があった。
彼は要領がいい。とある後輩を苛めている奴等を影で操っているのに教師は気づかない。
観察ばかりして、部外者でいる自分だからこそ気づけたこと、ではあるが
とはいえそれも証拠はない。ただ、見ているだけなのだから。
そんな彼が弱さを隠さず喘ぐだなんて。飲料にでも仕込まれたのか、それとも]
どういたしまして。
[思考の巡りは彼の礼を言う声に中断する
気にしていないという風に返して、視線を合わさず自力で保健室へ移動する彼を内心笑いながら共に進む]
(80) 2014/05/02(Fri) 18時頃