[その一族>>60は、酷く目障りだった。
聖星力《エトワリル》は万物を読み解き、組み替え、全くの別物へと展開させていく。
それは過去にも、そしてはるか未来にも及び、
ある時は預言者として。
またある時は授けるものとして、幾度となく世界の異変の裏側にその身を存在させてきた。
世界には重要な役割でも、自分の計画には邪魔でしかない。
よって、全て殺しつくした。取りこぼしの無いよう、自らが里に出向いて。
強い聖星力《エトワリル》は脅威でもあるが、それ故察知されやすい。彼らはひっそりと隠れ住んでいたつもりでも、その力を探し求めようとする者からすれば、探し出すのは容易な事。
よって強い物が多く集う星読の一族は、その力の強さが仇となり、哀れこの世界から消えうせた。
聖星力《エトワリル》の殆ど無い鼠に逃げられはしたものの、放った星の死病《モール・ガルガンチュア》は、逃げた娘を深く蝕んだ。]
(78) 2015/06/02(Tue) 23時半頃