―― 2F・倉庫 ――
[何かを訴えようとしている太一が、息を呑むのが分かる。>>63
浅い呼吸に、泳ぐ視線、震えの止まらない指先。
それは間違いなく、薬物に飢えた禁断症状。
微かに聞こえた声は謝罪の言葉が混じっていて>>63、自分自身と戦っている事が伺えた。
瑞希が触れるよりも先に、手を掴まれた刹那。]
……――っ!?
想像以上に強い力で引き寄せられて、床に身体を押し付けられる。
一瞬、何が起こったのか分からずに、その衝撃にぎゅっと目を閉じて耐え、薄っすらと瞼を開くと。
自身の身体に覆い被さるようにして、身体を挟む太一が見えた。
ドクン――。と心臓が波打つ。
それは忘れかけていた彼に対しての畏怖と>>0:248、過去から来る記憶を呼び起こされて>>1:13、驚きと共に、じわりと恐怖が身体を支配していく。]
(76) 2015/02/07(Sat) 15時半頃