………あれ?[痛くはない 何とも無いハッキリと答えられた言葉を受ければ改めて、視線を送る。さすれば彼女の透き通る白い腕を視界に収められただろうか。収めたられたのなら、辿るように赤い玉を探したか。きっと暫く目を凝らしたが、彼女の言葉通り、痕は見つからず。]…魔法?[不思議そうに一言呟いたか。だが、もしこの世に魔法などがこの世界に満ち溢れていたのならば、きっと。自分の頭で暢気に揺れる花弁も。彼女の柔肌に根を下ろす赤い楔もきっと、存在せず。首を傾げる彼女に気付かぬまま、吐いた息は重く いずれ溶けていった。*]
(75) 2014/09/01(Mon) 20時半頃