[ふらふらと、特にあてもなく人を探しながら屋台めぐりをしていたが、ラムネを売る屋台を前にしてふと思い出す。>>0:365
そういえば、友や吾郎、西高良と共に祭りに繰り出した事もあったか。
クラスの一部の女子が、時折"理科室の君"と呼んでいた少年は誘っても来やしないとか、他のやつらには逃げられたとか、友が悔しそうにいっていたな。
自分はあんまり友人もいなかったから、来なかった面々の事が逆に気になったりしたのは口にしなかったが。
聞いてみれば、あの後何かが変わったのか? 今ではそれもわかりはしない。]
あの時はラムネを横から掻っ攫われたな…。
俺なんかまだ二口も飲んでなかったのに、もう一口とかいって。
そういうところは手癖悪かった。
[思い出し笑いなんて柄ではないが、思わず。
そのまま懐かしむように一本買ってそのまま一口含む。
口の中に広がるのはあの時と同じ。痺れるような、甘さ]
(75) 2014/10/04(Sat) 22時頃