[ねずみに生まれながらも、小忙しく生きたことは無い。
季節風を読み、気圧の変化を察し、雲の群行を知る。
自然と近い小さな身体は、天然の気象観測体。
大気の影響を受け易く、体力が枯渇している為に、
ぢゅぅ…、とへこたれ易いが、授業にもしがみ付いて来た。
それもこれも、気の良い仲間達が居たからだ。
我が身を気遣ってくれるテッドに、鼻先を揺らし、
耳をへたりと折って尻尾で緩く卓上を掻き。>>40>>41]
全幅の信頼だな、面映いよ。
サンタクロースの第一条件は健康なことだ、
テッドは座学が苦手なだけで、実技は何時も優良じゃないか。
君は風邪を引かない。子供に移さない。
……手洗いうがいを欠かさない証拠だ。
[俺も欠かしてないけれど。と小さな前脚を握りこんで、
形ばかりのファイティングポーズを作りながら、ぢゅぅと笑った。*]
(74) 2015/01/22(Thu) 21時半頃