『王にそれを与えたか……面白い。実に面白い。 ……私に見せたという事は、自覚はあるのだろう? いやそれとも、澄んでいるが故、なのか。 クク……実に口惜しい。口惜しいとも。 “王の客人”でなければ、本来は正義の下に罰を 与えなければならないというのに! “今の私”はむざむざとその機会を逃すのだ!』[半分は戯言、半分は本気で。堪えきれない笑い。悪魔は悪魔。王が手にした水の正体を知りながら、その策略を今は指を咥えて見ているしかない。何故ならこの名無き者は、他ならぬ王の客人として私の前に現れたのだから!>>37正義を司る私はそれを“悪”と判断する。しかしその根源は果たして──まぁ、いい。今の私は、罰する権限を持たないのだから。男の背後に控える神と呼ばれる“悪魔”に、蛇はチロリと舌を出した。]*
(73) 2016/06/16(Thu) 18時頃
sol・la
ななころび
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