―花屋 Lamo/回想―
案内された席>>0:375で、僕は頂いたお茶をこくりと一口飲みました。「…冷たいですね。」何の気もなかった、ただ当たり前のことを言った言葉は彼らにはへんに思えてしまっただろうか。僕は喉を通る冷たさに、体の芯を冷やしてくれるそれに何となく感動を促したから言っただけなのですが、はたして。
黙々と作業を繰り返す店員>>0:376は、慣れた手付きで花を厳選しています。その手に取られてた戻される花々に何だか悪い気さえ思い起こしながら、その光景を傍目で見る。
「…柔らかいなんて、初めて言われました。」
共に花を待つ彼女>>5の言葉には首を傾げました。
目の色は幼い頃から色素も薄く、異端だと糾弾されることもあった。その度に僕は、いえその頃はまだ父母が居たものですから、泣く僕の背中を優しく叩いて慰めてくれたものだったけれど。
(73) 2014/10/03(Fri) 09時半頃