―回想/体力の回復を待つなかで―
[馴染んだ毛皮を肩にかけ、しばしの間、瞼を閉ざしていた。
白狼の毛皮は首に巻いているのは、剣術で言えば鞘に収めた剣を腰に携えている状態。
異なる型に多少の不安はあったが、今は1人ではないために、体力の回復を優先した。
降り止まない雨の音の奥で、再び救い手の声がする>>37。
うむ。おかげで濡れ狼だ。『内側』>>0:99が濡れた以上、供物の消耗にも影響するな。
ソフィアは眠っていると勘違いしたかもしれないが、返答するほどのものではないと思い、声を出さなかっただけだ。
だから、そのまま語り続けられる言葉>>38>>39……。
目を閉じたまま、受け入れる。
ヴェラの上で、さらに上へと語られる言葉が、ヴェラの眉を締めさせる。
そして、巨木から、自分へと向けられた声に、ようやく目蓋を押し上げた]
(72) 2013/06/14(Fri) 01時頃