[体調を伺う玲司さんの答えがある前に、胸のウルフバスターが強く光る。
今までの共鳴や指し示す光とは比べ物にならないエネルギーかウルフバスターのなかでふくれあがっていった。
光は徐々に徐々にある形をとる。立体映像と化した光が映した、ものは。]
っ……!
[杏奈さんと、源太さんだった。
咄嗟に引き攣れた声をあげそうになったのを、口元を抑えて留める。
それからのホログラムの声は、ただそのまま呑まれるように静かに、聞いていた。
これから向かおうとする場所の強大さと、聞こえてくる冷たい声と。それから少しだけ玲司さんの低い声に、恐怖が込み上げるけれど。]
……決戦、タイム。
[玲司さんの言葉を繰り返す。
そうだ、決戦だ。そう思えば急に気が引き締まるようで、恐怖もほどけてどこかに消えていく。
シュウさんとマコさんが動けるようなら、すぐにでも。
体調のことなんか、忘れたつもりで。
光の指し示したあの場所へ、向かう決心を、する**]
(71) 2011/12/19(Mon) 03時頃