―リビング―[出た時は二つあった人影が戻る頃には一つしか見当たらない。入り口付近に置いたままの自らの荷を一瞥した後男は残る一つの人影――サイラスへと歩み寄る。] サイラス、マドカは何処に――…[見当たらぬマドカの行方をたずねようとサイラスに問いかけた声が途中で止まった。床に落ちる灰には見覚えがある。グロリアの寝台にあった、あの色と同じ――。] ……なんで。[疑問の言葉が戸惑うように開かれた口から漏れた。**]
(71) 2013/12/07(Sat) 15時頃