[>>56笑いを含んだ女性の問いには、はてと首を傾げるばかり。
何しろ、会話をしているその相手がどれだけの身なりなのか。何を持っているのか。
本来ならば真っ先に認識されるはずの情報は、全て遮断されているのだから。
自分には分かりゃしない と、とぼけて見せることだって許される筈。そう踏んで。
ひときわ高く鳴った下駄の音は、まるで是を告げる返答のよう。
>>57さも愉快げな笑いの理由までは、測れやしないから。やっぱり物好きだ と、呆れ混じりの言葉は身の内へ落とし込むのみ。]
言ったね?
懐が軽いんなら、暫くこの辺りにゃ寄り付かない方が良いんじゃあないのかい。
何処でも弾いてんだから。
[いっそ脅迫じみて投げ返した言葉は、“それじゃあ期待して待ってるよ”、 などと言い換えても良かったかもしれない。
彼女の上げた手こそ見えねども、適当な方向へ手のひらを持ち上げて、しっし と追い払って見せたのだったか。]
…自分の名前は名乗りゃしねえ。
[一方的に投げ付けたにも関わらず、そんなところばかり常識的な文句を 聞こえない程度に落としたけれど。*]
(71) 2015/01/18(Sun) 22時半頃