[夏しか開けないこの海の家は、年にたった一度、このシーズンにだけ誰かに会うことができる場所。たった一度しか会わない人もいる。トレイルくんのように常連になってくれる人もいる。出会いと別れがあって、それはやっぱり少しの寂しさを伴うの。ちょっぴり悲しくなりかけた気持ちは、あたふたする姿に引き戻される。こんなにおまぬけさんな人がロックシンガーだなんて。もうひとつクスクス笑って、アタシは肩を揺らした。] 大丈夫、何個かお客さん用に用意してるから。 使うにしても、ちゃんと酔いはさまさなくちゃね…お兄ちゃん?[トレーとグラスを手に、部屋を出る。シュノーケルは一階のどこかだと思うから、準備もしなくっちゃ。]
(70) 2013/08/09(Fri) 19時半頃