……今回だけだぞ。己の体力に感謝するといい。[あれだけの力を発揮しながら、呑まれきらなかった。 だからこそ、こうして切除を試みられる。 柊木の身体から、黒い油のような粘性のものが重力を無視して立ち昇り、かざした手の方へ、どろりと集まっていく。 すべてが抜けたとも限らず、柊木の精神の一部が織り交ぜられて溶け出たかもしれないが、前例のない行為ゆえに判別が効かない。]
(69) 2022/09/11(Sun) 20時頃