[女性に抱かれながら喚いていると、人さらいの男は去っていった>>63。
女性に座るよう促され>>65、噴水の縁の上にちょこんと正座する。彼女の濡れたハンカチが頬を触れると、ひんやりとして気持ちがよかった。一連の出来事で少年の体温は家を出た時よりも大分上がっているようだ]
うっ…あのっ、ありがとうございます…!
ボク、ひぐっ、あの男にっ、怒鳴られて!暴力をふるわれて…!
それでっ、ボクが裕福な家の子だから、攫って遠くに売り飛ばしてやるって…!!
お姉さんが助けてくれなかったら…ボク、ぼく……うっ…うわああああん!!
[事実を幾分か歪曲して男の悪行を涙ながらに訴える。今では少年の中で、あの男は大悪党、女性は正義の味方となっていた。
しばらく経てば、少年は泣き止むだろう。その後名前を問えば、女性は答えてくれるだろうか]
(69) 2013/08/26(Mon) 23時半頃