人狼議事

213 舞鶴草の村


【人】 落胤 明之進

―手ぬぐいの記憶―

カーン、カーン、カーン
半鐘の音が火の見櫓から町中へと鳴り響く。江戸の町は大火に包まれようとしていた。
皆が江戸の外へと逃げ出す中、俺は大火の中心へと向かっていた。仲間からは危険だ、お前も死ぬことになるぞ、と散々止められた。しかし引き返すことは出来ない。
「あそこには女房と息子がいるんだッ...!」
物凄い熱風が身体を襲ってくる。早くしなければ。

ドンッ!!
一瞬の気の緩み。集中力を欠いた俺の身に容赦なく建物が崩れ落ちる。身動きが取れなくないながらも必死に体を起こそうともがき叫ぶ。
こんなところで時間を潰している暇はない。こうしている間にも火の手は江戸の町を包み込む。脚の感覚はないが腕の力だけで抜け出そうと試みる。

『そこで寝そべって何をしている?』

(68) purupuru 2015/01/30(Fri) 23時頃

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