―シナガワ/アザブ方面―[車の音。随分と遠ざかった気がしていた文明の利器の咆哮に、少年は不思議そうに瞬く。]お知り合いですか。 [運転席の女性を遠目にでも見れば、僅かながら既視感を覚えた。祖母と歩いた道で、見たことがあったろうか。]レティーシャ、それに…? [東京タワーの人だかりにその顔を見た気がしていた。]…ミカナギ アケノシンと申します。 [この場でも礼儀正しく、尋ねられるまま霧島については答えた。]
(68) 2010/06/08(Tue) 19時半頃