[ディベートならば日が暮れるまで、いや、夜明けまで喋り続ける自信はあるが、彼奴はそれを望まないらしい。>>61
この計画に乗り気な理由を尋ねられれば、オレの遺伝子が後世に残されないのは人類の損失だからなと当然の答えを返す。
何故凡人はそんなわかりきったことを聞くのか理解に苦しむが、まあいいだろう。
そんなことよりオレのミッションがコンプリートされなかったことの方が重要だ。
口元から垂れた毒薬(恐らくそれに近い何か)を拭った指先が喉を攫い、
品定めするような視線をきつく睨む。>>62
オレはペットショップの犬ではない。
神になるべき男に向ける仕草ではないだろう、と恐れを知らない平民にさすがのオレでも寛大さを失いそうだ。
その無礼な指を咬みちぎらないのは相手が大事な母体だからだ、しかし二度はない、とガキリと歯を噛み合わせる。]
(68) 2015/11/11(Wed) 23時頃