[けれども水遣りの引継ぎにセシルが頷くと、翡翠は一度伏せた目を上げて、嬉しそうに笑った。]……そっかぁ。…よかった。俺で途切れたらどうしようって…少し、思ってたから、さ。[去年の翡翠はどうだっただろう。引継ぎを決めた心はきっと純粋なものではなくて。きっとそれは、セシルの裡ととてもよく似ていて。振り返る後輩の姿は何時もと同じ灰色の瞳。違和感がない…ことへの、違和感。数日間のことが本当に夢だったかのようで、けれども紡がれる言葉はそれが夢ではないことを告げて。]
(67) chiz 2010/09/12(Sun) 23時半頃