――柊木の病室――[雨降る夜に、高熱で運び込まれた少年。 急の不調の原因もわからず院内にも不安の影が落ちはじめる中、その昏い感情に紛れて、逢魔が時は不可視から濁ったもやへ、そして人型へと変貌を遂げ侵入する。 逢魔が時は少年を見下ろすと――細く、息を吐く。]――お前を想うものが、この物語には多いな。[呟き、眠る柊木に手をかざす。 ざわありと闇が蠢き出した。]
(67) 2022/09/11(Sun) 20時頃