[ドアの隙間から共有スペースの様子を覗けば
現在他に人は居ないようで、
どこかのVチューバ―の音声が聞こえてくる。
テーブルには幾つかのコンビニ袋が置かれており、
届け物はあれなのだろうと窺えた。
その様子を確認し、先程と同じように
そっと後ろから忍び寄り、声をかける。
別段驚かそうと言う心算はなく、
ついつい足音を殺すのが癖になってしまっているだけだが。]
お、お待たせしましたっ。
すみませんあの、わざわざお買い物して頂いて。
……えっと、これは……?
[テーブルに置かれた二つの袋。その片方を手に取ろうとして―――ぽつんとテーブルに置かれたショコラリップに気が付いた。
そこにあるからには自分へのものではないのだろうが、もしかして自分用だろうか……?
不思議そうな顔で柚木を見やる*]
(66) 2021/02/14(Sun) 14時半頃