[乾いて響くのは続け様4発>>3:46、ふらつく足元に照準を失った腕を振り回し、怒りと憎悪が男の指をまるでオートマチックの様に支配して、蒼穹に爪痕の様な弾道を走らせる。
脳を揺らす激しい衝撃と痛みに何が起こったかわからずのまま、視界の闇の裂け目から青が透け、空を切った銃声の余韻の底に子供の歓声が過ぎった。]
(……なんだっけな…。)
[トリガーに掛ける指から力が抜けたのはほんの一瞬の筈だった。その次の刹那、腸を食い破る痛みが全身を突き抜けた>>3:69>>3:70。]
カ…ハ…………ッ
[真近、脇腹にナイフを突き立てる片瞳と目は合ったか。潜り込むように懐に入ったそれを見下ろして、ずるり、とキャデラックに押し当てた背が落ちる。ずるり、ずるりとやがれそれはレッドの背丈よりも低くなり、伸し掛かる体重のままに地へと倒れる。何故、何故、何故こうなった?脳まで焼き付くような痛みの中で、今更繰り返されるのは役にも立たないその問い。]
(65) ameya 2016/04/16(Sat) 23時半頃