― 広間 ―
[少女の声>>54に視線をそちらへ巡らせる。
向けられる視線に籠もるものに、ほんの少し眉が下がった]
現状では、無辜の犠牲を全く出さない、という事は不可能でしょう。確証を得る術がないのですから。
と、なれば、可能性を上げてそれを潰して行く他ないでしょうね。
30年前の騒動以降、人狼が現れた事はない。
それが突然現れたのは、何かしら、切欠があった、と思われます。
[切欠も理屈も識ってはいるが、そんな事はおくびにも出さずに、推論の形で述べる]
例えば、30年前のように。
旅する人狼が訪れた可能性はない、とは言い切れないでしょう。
[言葉と共に視線が巡るのは、夜会の前に最後に現れた女性。
知らぬ相手ではない。
だが、現状において最も贄にし易いのは彼女だろう。
月のいとし子を守るために、月の側に居ないものを殺める事へのためらいはない。]
(65) 2025/02/17(Mon) 21時半頃