[下ろされていた両の手に伝うぬくもり]――――……。[あたたかい手、と同じ事を思いながら零した息は深く]私に、守れたのかしら。嗚呼、守れたのなら、……うれしい。[願いが形になったのだと思っていたから思わず問い返し、それからルーカスの言葉を受け止める。痛みとは別にじんと胸に響くような感覚。腕開くかたちは望みながらも止めたかたちと酷似する。気付けば距離は埋まりルーカスの腕に包まれていた。とくり、と布越しに感じるのは彼の鼓動]……生きてる。[鸚鵡返しのような呟きには安堵が滲む]
(61) helmut 2013/10/11(Fri) 00時半頃