おは、ようございます。>>55
[反射的に挨拶を返しはしたけれど、声をかけてきたのは、千秋の生活ではあまり出会うことのないタイプの男だった。人の良さそうな笑みにひるんで、少しだけ言葉に詰まった。感じの悪いやつだと、思われはしなかっただろうか。]
や、すみません。僕も似たようなもの、なんですわ。何がなんだか……。
ええと、少し待ってもらえますやろか。
[千秋はズボンの右ポケットを探る。意識はしていなかったが、定位置となっているそこに、いつも通り携帯電話が収まっていた。ついでに、左ポケットにもそれとなく触れた。財布もある。中身は、さすがにここで確かめることはできないが。
取り出した携帯電話に目を落とす。ロックを解除するまでもなく、使い物にならないことが分かった。]
僕も、駄目ですわ。圏外とか、そういう話ですらない、いう感じです。
[9の数字ばかりが並ぶ時計が表示された画面を、男に向けた]
(60) 2015/01/31(Sat) 13時半頃