徒手空拳か、一つ手合わせを願えるかな、赤いの。
[茫と赤く輝く掌、先刻ビル群を破壊したそれと同質の炎と傍目からも分かるそれを纏わせてゆったりとした歩調でビルの崩壊を食い止めた男>>48に近づく]
お前は人間を守っているのだろう。
俺はそういう存在は何よりも嫌いでね。
[淡々と告げる言葉に感情は乗らず、また異形の姿はフェイスガードで覆われた顔も黒く塗り潰された様に表情を浮かばせる事はない。
ただ左目付近と思わしき箇所に深く縦に刻まれた痛々しい傷が目立つ]
お前を倒してしまう前に一つ、問おう。
お前は俺を知っているのか?
[言葉からは己の絶対的な力を誇るかのように、相手の敗北がさも当たり前だと言わんばかりの口調で赤い影に語りかければ距離を詰めてくる白い影>>57]
やれやれ、小煩い蛾だな。
自ら炎に飛び込むのは所詮虫けらの頭脳と言うところか。
[ゆるりと、炎を纏った手を動かす、その軌跡を追う様に炎が走り辺りを火の海へと変える]
(58) 2011/12/17(Sat) 00時頃