─ →食糧庫 ─
[港から離れ、その場所に近付いた女の耳と目に入る喧騒は酷いものだった。
>>2既に暴徒と化している輩に巻き込まれぬまま食糧庫に近付く事は難しく、女は服の裾を破き顔を覆い隠し。
あえて暴徒に紛れ込むことで、己に被害が向かぬようにした。
そうしてまでエリアスを探す義理など女には無いはずだったのだが、託された声を届ける為に。
女は何時からか気付かぬ内に、革命家へと肩入れをしていることを自覚した。
もう一つ、女の心を占める想いが今の女の動く理由でもあるのだが]
イリヤさん。良かった、無事デ。
[押し合う人を掻き分け、この惨状を見遣る男を見つけ名を呼ぶ。
危険を避ける為物陰に彼を引き込んだ後、>>43港で交わした革命家とのやり取りを伝え、その表情の変化を見つめた。
>>44推測を口にした男に、女も同意の頷きを返した]
(56) 2014/09/08(Mon) 02時半頃