人狼議事

276 ─五月、薔薇の木の下で。


【人】 花売り メアリー

[紅茶は血の匂いをうやむやにしたが、完全には掻き消してくれなかった。その緋色に引きずられるように、紅色の記憶がぶり返す。
 それは未だ遠くから、けれどじわりと刺して締め上げる荊のように>>38、「欲しいもの」を認めろとばかりに鼓動を早めた。

 そんな、耐えられる筈の衝動に火をつけたのは、唇に触れる指先の甘美さ]

 ――いらない。

[指に敷かれたままの唇が音を紡ぐ。
 そして、どん、とオスカーを突き飛ばそうとする形で、マークは両腕を前に伸ばした。]

 いらない。いらない。いらない。
 僕は欲しくなんて、ない、……っ、

[もうその顔に笑みは無い。荒く熱っぽい息を吐きながら、]

(56) 2018/05/21(Mon) 14時頃

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