[単純な仇打ちは済ませたとは言っても、根源を絶ったわけじゃない。家族を思い出して顔を曇らせる。
マガタマが白ければ、この憎しみのような感情も吸いとられていたかもしれない。しかし“俺”の持つマガタマは既に吸い取る容量を越えてしまっている程に、黒い。
一方“私”は今回の制裁対象は何なのか見極める。
累の言葉が誰の何を指しているのか、そこまではまだ“俺”は考えが及ばないらしい。]
1ついいかい?マガタマ集めに“協力する”ことで
“キミ自身”には何の報酬が得られるのかな?
[“私”は問う。今の状況で最も情報を持つ累に、一体どんな見返りがあるのか。]
マガタマなら持ってるよ。捨てたものもあるがね
[集めているということは、“私達”の持つマガタマもその対象かな?“蛇”が嗤うようにチロリと舌を出す。
しかしすぐに累が眠りの体制に入るのを見れば、“私”は少し残念に思いながら、それでも疲労感を癒す必要があると“俺”に休息を取らせることにした。
“俺”は、今日結局ほとんどスーパーマーケットで過ごしたな、と思いながら、悪魔が襲撃して来ませんようにと祈って目を閉じた。]
(55) 2016/06/18(Sat) 18時半頃