『次その名前で呼んだら左遷するよ…?
…とか馬鹿やってる場合じゃなかったわ。ムパにお仕事!この手紙を大至急!ここに書いてある住所に届けていらっしゃい!』
[また女の顔――裏声を作るのを忘れて普通に男声で喋っているが――でマイケル、いや、ミッシェルは部下に指示を出す。
部下はその住所を見て、明らかに嫌そうな顔をした]
『――こ、ここって!あの…[Zer0]が牛耳ってる地域じゃないですか!嫌ですよまだ死にたくないです!!』
『大丈夫よ、あんた冴えない顔してるんだし、ちょっとボロい服着ればあの辺のスラムの連中と区別つかなくなるわ!大丈夫よ!さっさと行ってらっしゃい!』
[部下の訴えを完全に無視して、部屋から追い出す。その一部始終をソファに座って見ていた美少年は、ぽかーんとしてから、恐る恐る口を開いた]
『…あの、…ここは…一体何処なんですか…?警視監補、…って……』
(54) 2010/03/23(Tue) 22時頃