192 革命の嵐


【人】 教え子 シメオン

-小舟-

綺麗すぎる…か。

[呟く述懐に、同志たちの忍び笑いが聞こえる。
彼の言葉を愛す同志たちにとっても、それは的を得た"揶揄"だったのだろう。そして死地に赴く彼らにとって、エスプリ的な笑いが必要でもあったのだろう。青年は苦笑して猫を抱える。]

アーチ……
革命とは飢えた無学な大衆のためにある。
だけど…僕たちはインテリゲンチャさ。一度得たものは消せない。

僕たちは、僕たちでない者の為に戦う。
それは空虚なのかな。フランシスカの言うように…。

[青年は猫に語る。そうするうちに、
彼の視線が襲うべき軍艦の威容に覆われるほど、近づいて行く。]

(54) 2014/09/07(Sun) 11時頃

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