―――ッ、
[>>39血に零れたアカが目に入れば、何処か眩暈を感じて。咄嗟に頭を左手で支える様に。少し、そのカタチを崩さなかった表情が過去の怖れに歪んだ様にも見えるだろう。と言ってもそれは微細なモノであり。大抵の人は見過ごす程度の違い、だろうが]
[フラッシュバックしかける。大量のアカ。血の匂いの充満する部屋。漂うは死臭。あの時、暗い部屋で。鈍色の血錆を手にしていたのは、誰だっただろうか。]
(思い出してはいけない、気がする)
[それでも記憶の海は、薄暗い闇の中を漂う。あの時、掴んだ、片割れの手は。其処でセーブがかかったかの様に、一瞬、脳内が真っ暗になったかの――ような。]
[恐らく封じ込めているナニカを本能的にシャットダウンにしたのだろうか。この記憶の時に多分、自分は色々なモノを置いて――、否、『失った』のだろう。曖昧な記憶しか、生憎持ち合わせてないけれど]
[>>38の座布団を進める声に、>>39の女性に続く様にぺこり、とまた頭を下げて声無き儘に同じように座布団をはたいて、隅の方へと座り込んだ。声は出せるのだけど――。上手く、言葉が思いつかないのはなぜだろう。]
(52) 2014/02/28(Fri) 01時頃