―― 後日のいつか 第二学館ラウンジ ――
「だーから、敗因は9・3木しかないのに木港に走ったことだろ。
12土しかないんだから意味ねぇよ」
―― いや、初手盗賊がきつかったんだって。
あれで土取られなきゃ2手目で6木10麦狙えたんだよ
[午前の授業が終わり、がやがやと人通りが多くなる。
二重扉がぷしゅっと空いて、少し大きな声で議論している2人の男子学生の声]
[無精ひげの似合わない童顔。
隣を歩くは、痩せ型、よりもガリに近い猫背の銀縁眼鏡。
よれよれのシャツ、よれよれのジーンズ、よれよれのジャケット。
小脇に抱えるは『初級サンスクリット語』の教科書とラテン語辞典。
もう片方の手には、パンパンに膨らんだパソコンケース]
[ふと松村が足を止めた。掲示板コーナーを見ている。
奴は、ここで笑えるネタを拾うのが好きだ。その視線の先を追う]
(51) khaldun 2011/02/27(Sun) 00時半頃