[ようやく顔を上げて、軽く微笑むと]
マスターと一緒に世界を回るって約束、僕、一人でもやってみようと思います。
怪我や病気の人を助けて、もっと多くの人たちの心を聞いて、いろんな人生を見てきたいと思います。
それから、もう一度、あの人達の事を考えてみるつもりです…。
でも、マスターは、見守ってくれなくてもいいですからね。
マスターがいないのはとても寂しくて、哀しいですけど…それでも、僕は強く生きていけますから。
[よし、の一言と同時に立ち上がると、一度だけ伸びをする。]
僕の夢は、もっと多くの命を救うお医者さんだから、ここで躓いて、落ち込めないんです。
お墓…作るの遅くなってごめんなさい。
でも、他の人たちのお墓と一緒だから、寂しくないと思います…。
じゃあ、僕、いきますね!
[彼の遺体が眠る墓標に、静かに頭を下げて立ち去った。
墓標に掛かる、黒いコートは、静かに風に揺れ、立ち去る少年に手を振るように…**]
(51) rion 2010/09/27(Mon) 11時半頃