― 回想・テレビシリーズ26話『男たちの挽歌~エレジー~』より ―
[ここはかつての研究所。まだ若く、少年の顔をした黒木がいた。
赤く燃える炎、今にも崩れようとするこの部屋で、いま目の前では一組の男女が命の炎を消そうとしていた]
――っ……!!……教授ッ!!
[白衣の男性は、研究所で黒木を指導する教授だった。教授は女を庇うようにして倒れている。血だまりの中に前から倒れ、息をしているようには見えない。後ろに同じく倒れた女性を庇おうとしたのだ]
……――ッ羽沢……さんっ……!!
[その女性は黒木の先輩で、教授の妻となった人だった。同じく白衣を着た胸から痛々しく血が流れていた。だが、固く護るように抱いた赤ん坊には傷一つなかった。夫婦が守った大切な愛の結晶だった。愛する女性が太陽那笑顔を見せて自慢するその子を、難度複雑な思いで眺めただろう]
よくも…よくも教授を………羽沢さんを……!!
[炎が燃えていた。まだ抵抗する力も持たない少年の黒木の瞳に、1,4ならドナルド。2,5ならミケ、3、6ならヨーランダの姿が強く、強く焼きついた 2 ]
(51) 2011/12/12(Mon) 01時半頃