─ 港 ─
…モシも、アナタに今の私の言葉を少しデモ受け入れる気持ちが出来たナラ。
その時こそ私ハ、アナタの言う同志二、なれるかもシレナイ。
同志にナレなくても、アナタの助けに、なれるカモしれない。
どうか、忘れナイで。
[彼の語る理想を信じたい気持ちはあった。受け入れなかったのは、信じられないからだけでもなかった。
女というイレギュラーを引き込むことで彼らの結束が壊れることを忌避したかったからもある。
だから。同志を見捨てられない、助けに行くのを優先するというその意志もまた尊いとも、思うから。
ソーニャを助けに行くと言う男の乗る小舟、そこへ向かい駆ける猫の背を見送って。
女は、舟が艦に乗り込むのを見届ける事無く、来た道を戻っていった。
女に出来る事はないかもしれない。
それでも凶行を止める為、食糧庫へと**]
(49) 2014/09/07(Sun) 04時頃