― 古の、途絶えた頁 ―
[13とは、忌み数の一つである。
天の扉の要は12では僅か足りず、しかしそれに気付いたのは、守りのシステムを固めてから。
今更当主の数を増やす事には相当のリスクが伴う物の、それでも増やさなくては何れ扉が綻びてしまう。
ならどうするか。
答えは一つ。
12の中に隠すまで。
しかし、ある筈の無い何処にも居ない筈の聖痕はどうにも不安定で、
その殆どを隠したのは、12の中でも確立した立ち位置を誇る、白と黒の対の席。
その二つの翼を交えた時に何かが変わる>>83と、そんな伝えはあるものの長い年月の果てに言の葉は朽ちてしまって。
一部だけなら現当主の中にも知っている者もいただろう。
だが、伝わる全てを知っているのは、初代か、もしくは継ぐ古い古い者が最後。
文献等も残っていたかもしれないが、果てない時の流れの中でそれは脆く崩れている。]
(48) 2015/09/14(Mon) 05時頃