―開かずの間の前―
[開かずの間の前で、扉を見つめる>>43。
暗がりの中でじっと見つめていると、ふと景色が歪んだ気がした。
過去とが現在とか、夢とか現実とか。
すべてが不確かな空間に投げ出され、多方面から降りしきる感情を、体がせき止めきれなくなってしまったせいなのだろうか。
なに、センチになってるんだか。自嘲するも、防ぐのは叶わなくって。
瞳の表面に宿った滴が、目の前の光景を惑わせている――――]
……て、あれ? 違う。あ、あう。
え? これ、開いてる>>10、の?
あ……あぁ。開いちゃって……るんですか。
[急速に背筋に寒気が走る。嘘だろおい。の思いとともに。
カタカタカタ。震える指で扉を指しながら、近くにいるだろうベネットに訊ねた]
なかった……これ、去年とかなかった、よね?
仕込ん……だ、の?
(45) 2011/08/31(Wed) 20時半頃