――…うーん。そうっすか。
いちご100パーセントじゃねぇですか。
[>>44 やはり己の名前は知っては貰えていなかった。
美術室に籠りきりの自分なんて、せいぜい絵でしか名を示す事は出来ないのだろう。]
おー。協力してくれますか……?ぁ、ありがとうございます…っ。
――んん。でも、どうやるんだろ……?
じぇ、ジェレミー……教えてー……
[雪のような無垢な肌に色を乗せる事の、なんと美しい空想か。
その真っ白なキャンバスには、一体どのような色が栄えるだろう。春らしくフーシアピンクのチークに、菫色と空色を混ぜたようなアイシャドー。
知識は無いけれども、脳内で思い描く姫は、春の訪れを告げる妖精のように幻想的だった。
けれども、メイク箱だなんてまるで宝石箱のようで。
このまま無断でメイク箱を開けるのは、男子禁制(ただしイケメンを除く)の聖域に土足で入るのと同じような気持ちであり。
困惑した褐色の瞳は、同居人に向けられた。**]
(45) 2014/03/03(Mon) 04時頃