─ マーゴの部屋から廊下へ ─
[ルーカスがステッキを持ってくれたかどうか>>41
確かめるより前にマーゴを抱えて廊下に出ようとする。
前後して、ハワードに言われていたのか
使用人の一人が真新しいシーツを届けてくれた。
礼を言ってから、マーゴの遺体をくるむと
抱きかかえ直し、振り返って部屋の中を一瞥する。
使用人にはすまないねと、労う声をかけた。
ベッドのシーツも床も、血だらけで。
地下室ではまた替えのシーツも必要かもしれない。
使用人達の労苦を思う。
思い返せば昨日のピスティオの行動には
そんな気遣いも含まれていたのかもしれない。
…茶目っ気のある茶色の瞳を傷つけなくてよかった。
説話本によると、人狼にも色々あるようだ。
月光輝く時間でなくとも怪力の持ち主や、無自覚の者も。
オーレリアの横を通り過ぎる時には>>42
そんなことを思いながら、暫し目を伏せたのだった。*]
(43) 2025/02/21(Fri) 13時頃